新国立競技場建設問題
毎日、新国立競技場に関するニュースを聞くので考えてみました。
最近では新国立競技場建設に伴う選考委員長である安藤忠雄氏がこんなに高くなるとはびっくりしたという発言もあります。
また、当初は1300億円くらいの予算での設計という感じだったらしい。
過去のオリンピックのメインスタジアムの建設費は?
(金額は現在のレートにて計算)
2000年 シドニーオリンピック
600億円 スタジアム・オーストラリア
2004年 アテネオリンピック
355億円 オリンピックスタジアム
2008年 北京オリンピック
513億円 北京国家体育場
2012年 ロンドンオリンピック
900億円 オリンピックスタジアム
2000年から2012年までの4大会のメインスタジアムの建設費合計金額2,428億円ということです。
新国立競技場の建設費用
では、東京オリンピック、パラリンピックにむけて建設計画をしている新国立競技場の建設費用はいくらか。
2520億円です。
前4大会のメインスタジアムの建設費用を合計した金額よりも92億円も高いことになります。
ちなみに、この費用には歩行者デッキ37億円、水道の移設費用35億円は含まれていないとのことです。
オリンピック閉会後には屋根の開閉工事、スタジアムの席を減らす工事費用がさらにかかるとのことです。
そして年間の維持は40億円程度を見込んでいるとのことです。
新国立競技場建設の責任者
新国立競技場建設に伴う莫大な費用、工期が間に合うか?
様々な問題が浮き彫りになってきました。
そして、この責任は誰なのか?
文部科学省の下村大臣が記者会見で「全体的な責任者というのがはっきりわからないまま来てしまったところもあるのではないか」
という発言をしておりました。
ちなみに、日本スポーツ振興センター=JSCとは文部科学省所管の独立行政法人とのことです。
世論の声
高額の建設費に95%が反対という記事がありました。
朝日新聞の世論調査でも71%が反対という声があったようです。
ゆうりんの私見
オリンピックという国上げての世界的祭典、開催国も力が入るイベントです。
そのメインスタジアムということで、今まで開催した国も力を入れてきたことと思います。
しかし、4大会のメインスタジアムの建設費合計よりも高い建設費用がかかるというのは異常な状況と言わざる得ません。
東日本大震災の復興などにより人で不足からの建設費、建設材料の高騰など様々な要因は考えられるがそれを含んでも高い。
新国立競技場ではアーチ構造を用いることにより洗練されたデザインの代償として多額の費用もかかるようであるが、しかしアーチ構造にした費用加算をみても2520億になるとはおもえないらしい。
この莫大な建設費用の恩恵を受けるのは、建設会社以下関連する仕事を携わる人のみになりそうです。
オリンピックでは海外からも多くの方が日本に来ることを考えると、スタジアム建設費用を削り、空港から使用都市にアクセスする箇所におけるバリアフリー、受動喫煙の問題解消に伴う施設などに費用をかけても良いと思う。
さらに今まで開催したオリンピックでは開催した時にはキレイで素晴らしい施設も閉会後は全く使用されずに廃墟のようになっていたり、選手村もゴーストタウンのようになっているところも少なくない。
スタジアムばかりでなく、オリンピックに伴う様々な施設につき、オリンピックが終わったあとにおいての有益な使用も視野に入れることこそ大切なことであり、オリンピック開催により開催国の都市の発展につながることが望まれます。
今回の新国立競技場のように、多くの問題を抱え、ほとんどの国民に受け入れてもらえない競技場は早急に見直す必要があるかもしれません。
しかし間に合わせるために走り出すのでしょうか?
将来の日本のためにも多くの政治家にリーダーシップを発揮してもらい、オリンピックを自国開催してよかったと多くの国民に思われるイベントになるように期待したいです。