2017.3.2 WBC世界バンタム級チャンピオン山中慎介V12達成
世界チャンピオンとしての防衛記録を12に伸ばし、歴代1位である具志堅用高氏の13回の防衛記録に王手となりました。
試合では、挑戦者のカルロス・カールソンの力強い右フックを受けグラつく場面もありましたが、最終的には7回TKOで下しました。
4回までのジャッジでは3-0でリードし、5回からは合計5度のダウンを奪う戦いとなりました。
今回は神隠しの右という、神の左の完成度を高めるための右の使い方に力を挙げていたとのことでしたが、チャンピオン曰く、セコンドの声に反応し最後の方でやっと実践に組み込めたということらしい。
また、5回で受けたバンチによりダメージもあったと思いますが、6回では、そんなダメージを抜くような感じだったと思います。しかし、そんな状況でも相手の隙を逃さず神の左でダウンを奪うところは流石です。実際、6回はワンツーの切れやスピードは落ちていたと思います。
しかし、勝利を掴んだ7回では、6回とは変わり右ジャブからの左ストレートの速度とキレがすばらしかったです。やはりV12を達成したチャンピオンの経験が成せる組み立てだったと思います。
チャレンジャーを探す困難
13回防衛の記録に目が行きがちであるが、山中選手はチャンピオンになってから一番望んでいるのはビッグネームと言われる強くて知名度の高いボクサーとの戦いである。実際、モレノやビッグ・ダルチニアンなど多くの元チャンピオンとの防衛線経験からも分かります。
防衛記録よりもまず強い相手との対戦、そして結果的に今回のV12までの防衛線は簡単なチャンレンジャーではありません。だからこそ、チャンピオンを目指している多くのランカーから恐れられているのだと思います。
実際、防衛記録を伸ばしたいという目標でやっていたなら、勝てそうな相手を選んだと思い間数が、チャンピオンは強いといわれている相手とやってきたからそ、世界のボクシング界から高い評価を受けているのでしょう。
実際、今回の防衛戦でもランキング1位から15位までに声をかけ、手を上げたのが今回の挑戦者であるカルロス・カールソンであった。
世界ランカーにしても世界チャンピオンになるか、なれないかで人生の岐路となるボクシング業界において、神の左を持つ王者とやるのは得策でないと考えるのも無理はないと思います。
逆に、世界ランカーからしてみれば、早くバンタムからスーパーバンタムに階級を上げて欲しい人もいると思います。
次戦の相手が誰になるか?今から楽しみであると同時にマッチメークがしっかりできると良いです。
山中選手と岩佐亮祐選手
昨日のアンダーカードにおいて、IBF世界スーパーバンタム級3位(元日本バンタム級王者、東洋太平洋チャンピオン)の岩佐亮祐選手の試合もありました。この試合は、IBF世界スーパーバンタム級前哨戦として行われました。
結果は、3RTKOでの勝利、危なげない完勝でした。IBFスーパーバンタム級現王者の小国以蔵もこの日来ており、岩佐亮祐選手から、小国選手に「人生をかけて倒す」との宣戦布告もありました。
岩佐亮祐選手は山中選手が日本王者のときの初防衛戦の相手でした。
予想では、天才岩佐亮祐の勝利という流れが強かったと思いますが、結果は11回TKOで山中慎介選手の勝利でした。この試合は会場でみていたので覚えていますが、両者一歩も引かない巣晴らし試合でした。日本のタイトル戦の最高試合の一つだったと思います。
この後、岩佐亮祐選手は日本バンタム級のチャンピオンとなり、現在は階級を上げスーパーバンタム級として世界チャンピオンを目指しています。
昔、激しい打ち合いをした両者が同じ会場で試合をするのを見て、熱い気持ちになりました。
まとめ
最近ではボクシングの世界チャンピオンは日本人でもたくさんいます。主要団体もWBA、WBC、IBF、WBOと4団体あります。同じ階級で4人のチャンピオンがいることになります。
実際、誰が本当のチャンピオンなのか?そして、あまりにも多くのチャンピオンがおりTV放映などの世界タイトルマッチでは、2、3人のチャンピオンの共演ということになっています。そんな中、V12戦では世界チャンピオン一人でのTV放映となりました。
今、ボクシング業界を牽引している影響あるチャンピオンが山中慎介選手です。また、今後ヒーローとなるのは井上尚哉選手かもしれません。
現在では、総合格闘技、キックボクシングなどが熱くなっていますが、やはり世界的にはボクシングはやはり大きい影響のある人気スポーツです。格闘技全般すきですが、やはりボクシングのパンチテクニックは最高です。
山中選手には次戦も期待を込めて応援したいと思います。